
こんにちは。スタッフの上原です。
前回の記事では、薪の積み方について少し触れさせていただきました。
今回は、多くの薪ストーブユーザーにとって最大のテーマのひとつである「薪の入手方法」についてです。
薪の入手ルートはいくつかありますが、今回は3つご紹介します。
1.薪として完成しているものを業者から購入する。
2.森林組合やジモティーなどのサイトから原木を購入し、自分で切ったり割ったりする。
3.伐採した果樹や建築廃材をいただく。
ひとつひとつメリットとデメリットを確認していきます。
1.薪として完成しているものを業者から購入する。
<メリット>
・手間がかからない:木を切ったり割ったりする必要がありません。
・すぐに使用できる:よく乾いた薪を販売してくれているため、購入後すぐにストーブで使用できます。
・保管場所を最小限に抑えられる:必要な分だけの薪を購入することで、保管場所を広く確保する必要が無くなります。
<デメリット>
・コストがかかる:暖房器具は薪ストーブのみ、かつ毎日使用する場合は1シーズンで10万円以上かかることもあります。
・近くに売っている場所がないことがある:地域によっては薪を買える場所が少ないことがあります。
薪を「買う」というのは、とても便利で安心安全な方法です。
しかし、その分コストもかかってしまうので、自らの生活スタイルや予算に合わせてうまく活用することがおすすめです。
2.森林組合や林業屋さん、ジモティーなどのサイトから原木を購入し、自分で切ったり割ったりする。
<メリット>
・コストを抑えられる:加工済みの「乾燥薪」よりも大きくコストを抑えることができます。
・薪のサイズを自由に調整できる:原木であれば、使用しているストーブに合った長さ・太さで薪をつくることが可能です。
・薪づくりを楽しめる:自ら「割って」、「積んで」、「乾かす」という作業は体を使いますが、大きな達成感や満足感を得られます。
<デメリット>
・道具が必要:玉切りする場合にはチェンソー、割る場合には斧や薪割り機が必要となり費用が掛かります。
・乾燥期間の確保:生木を燃やすとうまく燃えずに煙が大量に出てしまう可能性があり、煙突が煤で詰まってしまったり、周囲に影響が出てしまったりします。乾燥には約1年以上の乾燥期間を設けなければいけません。
・作業場所が必要:切ったり割ったりする作業スペースが必要となります。
原木を購入し自ら薪をつくることにより、「苦労してつくった薪で、暖としての恩恵を得る」という不便さの中の豊かさを感じることができるのではないかと私は考えています。
ただ、それを感じることができるのは薪活を初めた直後からではないことに注意が必要です。
何回かこなしていく内に自分に合った効率のいい薪づくりのノウハウが見えてきたり、道具へのこだわりが出てきたりするあたりからやりがいを感じられるようになってきます。
3.伐採した果樹や建築廃材をいただく。
<メリット>
・コストがかからない:大量の木材を捨てる場合には費用が掛かります。それを捨てるのではなくて薪ストーブユーザーが薪にして燃料にすることで、双方にとってコストを抑えることにつながります。
・継続的に木材をいただける場合もある:繋がりをつくることで再度声をかけていただけることもあります。弊社で使用している薪は、繋がりによっていただけているものが多いです。
<デメリット>
・木材に化学物質が使用されていないか注意が必要:塗料などが塗布されている木材を燃やすと有害物質が発生します。いただく場合には事前に確認が必要です。
※その他メリット、デメリットは2と重なる部分が多いので省略しています。
伐採した果樹や建築廃材などは捨てられてしまう場合がありますが、薪ストーブユーザーにとってはありがたい燃料になります。
捨てるはずだったものを、薪としてもう一度活かす。これも薪活の一つです。
他にも色々な入手方法があるかと思いますが、ポイントは時間、体力、費用など、様々な面で無理をしないことです。
無理のない範囲で進めていくなかで、自分なりの薪づくりへのこだわりが少しずつ出てくると薪活が楽しくなってきます。
こだわりポイントは百人百様です。道具なのか、薪棚なのか、積み方なのか。私はいかに綺麗に積めるかをやりがいに薪活を楽しんでいます。
皆様それぞれ、ご自身に合った薪活をお楽しみください。